ノックアウトオプション研究所の高山です。
いきなりですが、質問です。
「なぜ、みなさんは海外FX口座でFXのトレードをするんですか?」
私には、海外FXを選ぶという選択肢はマジでありえなくて、理解できません。ちなみに海外FXとは、海外資本の証券会社、外資のFX業者ではなく、日本国内で金融庁の認可を受けていない、海外の無登録業者のこと。
結論から先にいうと、ノックアウトオプションの方が海外FXよりずっと良いです。海外FXは、国内FXトレーダーの成長を阻む害でしかないですよ。
海外FXってなにがメリットなの?
FX口座選びのスペック的な比較ポイントって、何があるでしょう。
- スプレッド(手数料)
- スワップポイント
- レバレッジ
- 初回キャンペーン
- 取引ツール
- 税金
- ロスカットルール
あたりでしょうか。
でもこれらって、実はだいたいが国内FX会社の方が優れています。一つずつザッと見ていきます。
スプレッド:国内FX会社の方が圧倒的に狭い
2019年ごろから、ついにドル円の平常時のスプレッドが0.2銭のFX会社が出てくるなど、日本のFX会社のスプレッドはおそらく世界で一番狭いです。参考までに、世界でもっともユーザー数が多いGMOクリック証券の通常スプレッドを載せておきます。
GMOクリック証券のスプレッド
ドル円(USDJPY) | 0.2pips |
ユーロドル(EURUSD) | 0.4pips |
ユーロ円(EURJPY) | 0.5pips |
ポンド円(GPBJPY) | 1.0pips |
豪ドル円(AUDJPY) | 0.7pips |
※原則固定
※2020年2月2日時点
まあ、見事な低スプレッドです。もちろんこの数字を基準に、相場が激変しているときなどにはスリッページや約定拒否が起きる可能性もありますが、少なくともドル円が0.2pipsで約定する可能性は大いにあるということ。
次に888倍という超ハイレバでトレードができる、人気の海外FX業者、XMのスプレッドを見てみましょう。
XMのスプレッド
ドル円(USDJPY) | 1.6pips |
ユーロドル(EURUSD) | 1.6pips |
ユーロ円(EURJPY) | 2.6pips |
ポンド円(GPBJPY) | 3.5pips |
豪ドル円(AUDJPY) | 3.0pips |
GMOクリック証券とは比較になりませんね。ドル円なら8倍の違い。
もちろんスプレッドが広いからといって、スリッページや約定拒否が起きないわけではないです。
スワップポイント:会社によって大きな差があり、どちらが良いとは言いづらい
スワップポイントは、FX会社によってセールスポイントがまったく違うため、国内と海外を比べてどちらが良いという比較は難しいです。
むしろ自分がトレードをしたい高金利通貨ペアがあれば、その通貨ペアの受取スワップが多い口座を選ぶべき。
レバレッジ:海外口座の圧勝
国内FX会社の個人口座のレバレッジは25倍、それに対して海外FXは制限がないので500倍以上の口座がゴロゴロあります。
レバレッジとは制度であり、ハイレバレッジでトレードをできる口座でも低レバレッジでトレードはできるため、高いことでトレーダーが被るデメリットはないですね。
ただ、この部分にも個人的にはいいたいことはあります。
初回キャンペーン:海外FXの方が直接的な入金ボーナスがあり嬉しい
国内、海外ともにトレードを始める際のボーナスのようなものはありますが、海外は取引開始と同時、あるいはほぼほぼ近いタイミングで口座にお金が入ってくるパターンが多く、そのお金でいきなりトレードができるという点では、投資家にとって嬉しいでしょう。
国内FXもキャンペーンはありますが、入金やトレードが条件になるケースも多く、いきなりお金はくれません。
この部分も、海外の方が優れていますね。
取引ツール:海外FXは選択肢が少なくほぼMT4のみ
日本のFX会社は、開発の金をかけていて、独自の使いやすいツールを自社リリースしているところが多いです。
ツールの使いやすさは、直接的に勝ちやすさにつながらないですが、使いにくくて良いことはないため、この点は国内FXの勝ちです。
海外FXは、取引ツールはMT4のみというところが多く、自社開発などしているところはまれです。
税金:海外FXは勝てば勝つほど地獄のような税金が
国内FXはシンプルな単独の課税
国内FX口座は、年間で20万円以上の利益が出ると20%の税金がかかります。この税金は単独で課税されるもので(分離課税)、本人の年収を全体的に押し上げません。
また、国内FXでは、負けた分を翌年に繰り越せるので、昨年100万円負け、今年100万円勝ちなら、今年の税金はかかりません。
海外FXは所得全体を押し上げる
対して海外FX口座は、総合課税と呼ばれるもので、少し勝っただけなら国内FXと同程度の税率ですが、勝てば勝つほど税額が上がっていき、数千万円単位で儲けてしまうと約半分が税金として持って行かれます。
また、本人の年収そのものをアップさせてしまうので、国民健康保険の額も上がってしまいます。
そして、損失の繰り越しはありません。
国内と海外FXの税制の違いはノックアウトオプションの税金は?FXにおける3種類の納税パターンを把握でまとめています。
ロスカットルール:海外FXはゼロカットのところも
FXは入金額以上には負けないという建前がありますが、相場が急激に動いて強制ロスカットが間に合わない場合には、入金額以上の損失が発生する可能性があります。○○ショックのような急変動で、FX会社に未収金が出るのはそのため。
ただ、海外FXにはゼロカットというルールがあり、どんな相場の動きになろうと、口座入金額以上は負けないという制度があります。
これ自体は投資家のメリットになるものですが、そもそも飲んでいる(投資家の注文をマーケットに流さず、内部にため込んでいる=トレーダーが負けると証券会社が儲かる)からこういうことができるわけです。
そして口座の金額がゼロになるようなトレードはまぎれもなくギャンブルですから、技術と分析と継続性で資産運用をしようというトレーダーには、そもそも縁がない話です。ゼロカットがあるからといって、海外FXのメリットとはならないですね。
海外FXのメリットは、ほぼハイレバレッジのみ
というように、一つずつ要素を見てきましたが、海外FXのメリットはハイレバレッジのみ。キャンペーンやゼロカットも悪い仕組みじゃないけど、投資で継続的に利益を出していくためには、本質的にはどっちでもいいです。
つまり、ハイレバの仕組みがなければ海外FXは不利です。
クレジットで入金ができるところは海外FX
とはいっても、そもそも自分がトレードをしようとしているFX会社が、国内口座なのか、海外口座なのか気にしてない人も多いでしょう。
見分け方はいくつもあります。まず先述のレバレッジ。国内個人口座は25倍が上限なので、それ以上のレバレッジのことが1文字でも書いてあったら海外確定。
あとは入金がクレジットカードでできるところも海外です。国内FXではカードは使えません。
そもそもハイレバレッジは本当にメリットなのか
まず、ハイレバレッジとはどういうことなのか。もう一度考えてみよう。
あるポジションを保有するための資金が少なくて済む=ハイレバレッジ
です。ただこれだけです。
ハイレバレッジだからといって、トレードが有利になったり、人生が成功しやすくなるわけではないのです。
ただ単に、一度にたくさんのポジションを持てるだけです。
その結果として、一度のトレードでたくさん勝ったり、たくさん負けたりするだけです。
そう考えると、そもそもトレードで安定して利益が出せる上級トレーダーならハイレバレッジには意味がありますが、そうではない技術がともなっていない大多数の負け組トレーダーにとっては、ハイレバレッジはお金が減るスピードを速めるだけの仕組みです。
端的に言って、下手な人をいち早く殺す仕組みがハイレバレッジです。
また人間には許容できる金額があり、1000通貨取引なら冷静にトレードできる人でも、100万通貨取引ならすさまじいプレッシャーを感じて、普段できることができなくなるなんてのはよくある話。人間なら当たり前です。
たくさんの取引ロットでトレードをするためには、そのサイズに慣れる必要があります。慣れる前にハイレバでトレードをすると、いつもよりも負けることになり、さらに退場への道を加速させます。
ハイレバレッジは諸刃の剣。上手い人だけにメリットをもたらすものです。
海外FXには出金トラブルが絶えない
海外FXの実質的なメリットはハイレバのみ(それも条件付き)ということを話しましたが、出金に関する不安定さという明確なデメリットがあります。
というか、意味不明じゃないですか? 出金できないって。自分が正々堂々とトレードをして増やしたのに、それを出金できない可能性が0.1%でもあるなんて、ありえない。
私が海外FXが嫌いな理由もここにあり、ただでさえ難しいトレードの世界において、トレード以外の不安要素があるなど耐えられないからです。
もちろん全ての海外FXに出金トラブルがあるわけじゃないですが、出金トラブルが起きているのは海外FXだけ。国内FX会社にそういった問題は起きていません。でもそれは当たり前で、国内FX会社は金融庁など国がしっかり管理しており、少しでもやんちゃなことをしようものなら、速攻で営業停止になったり、免許を取り上げられたりします。当たり前ですよね。銀行が理由もなく出金拒否したら、その銀行はもちろん潰されます。
あとこれはきわめて個人的な感想なんですが、有名トレーダーに対しては海外FXもやんちゃなことをしないんじゃないかと思っています。騒ぎ立てられたら、日本での評判がガタ落ちになるから。でも、名もなき個人投資家にいじわるをしても、有名トレーダーよりはそのリスクは低いでしょうね。
そもそも海外業者は、これ以上運営できなくなれば会社をたためばいいだけです。もともと日本の会社じゃないし、日本人に嫌われるだけなら問題ないんです。
どうしても一気に勝負をかけたいならノックアウトオプション
もう一度書きますが、まだ発展途上のトレーダーにはハイレバレッジのメリットはいかせませんから、すわなち海外FXも無意味です。
でも、それでも、高い資金効率でやりたい、少ない資金でFXでいうところのたくさんポジションを持ちたいのなら、ノックアウトオプションがオススメ。
ノックアウトオプションは、FXと同じように外国為替を取引できますが、FXとはぜんぜん違う仕組み。最初に損切り価格を決め、損切りになったときに失うお金が口座に入っていれば、そのポジションを持てるという仕組みです。
これは買いの場合ですが、現在のレート(原資産価格)と最終損切り価格(ノックアウトレベル)の差額で、そのポジションが持てます。ノックアウトレベルに達すれば、あらかじめ拘束されていた取引コストを支払って取引終了です。
詳しくはノックアウトオプションの資金効率をFXと比較!で解説しています。
さらにノックアウトオプションには以下のメリットもあります。
国内FX会社なので安心
ノックアウトオプションを提供しているIG証券はイギリスの会社ですが、日本支社が金融庁の認可を受けているので、国内ルールで運用されます。よって、海外FXにありがちな出金トラブルなどはありえません。
事前に設定したノックアウトレベル以上は負けない
ノックアウトオプションは、エントリー時に必ず最終撤退ラインであるノックアウトレベルを決めます。どれだけ相場が急激に逆行しても、支払う金額はノックアウトレベルまでですので、ある意味海外FXのゼロカットような働きもします。
FX以外に株価指数や商品もトレードできる
FX以外に、NYダウや日経225の株価指数、オイルや金のような商品もトレードできます。
結論:海外FXをやるくらいなら、絶対にノックアウトオプション!
危険だらけの海外FXがどうしてもやりたいなら、ノックアウトオプションにしましょう。やっぱり国内FX会社という安心感がありますし、資金効率も十分でしょう。口座を作る流れは以下の記事にて。