ビッグマネー高山です。この記事では、以下の記事の2021年版として海外FXの問題を指摘していこうと思います。
海外FXにはメリットはほとんどないのに、デメリットは山のようにあるということを、しぶとく定期的に発信していきます。
そもそも海外FXとは?
おそらく多くの海外FXトレーダーが、自分の使っている業者が海外FXと意識していないはずです。海外FXとは、金融庁に認可されていない業者のことですが、彼らも日本語のブログや後述するSNSでの集客を行っていて、海外だけど海外感がありません。
例えばこの画像は、日本で最も有名な海外FXの一つ、XMの公式サイトですが、普通に日本語で書いていてパッと見で海外業者感はないですよね。
金融庁の公式サイトを調べてもいいのですが、面倒だという方は、以下をチェックしてみてください。一つでも該当すれば海外FX確定です。
- 888倍などありえないハイレバレッジ
- クレジットカードで入金ができる
- 入金直後から使えるキャッシュバック
- バイナリーオプションの場合、1分など極端に1レースの時間が短い
- ゼロカット機能(どれだけ相場が急変動しても入金額以上は負けない)
- 当たり前ですが、登録地が海外。米国や英国といった大国ではなく、聞いたことのない島であることが多い
また海外FXの多くは、MT4のみでしかトレードできない、国内FXと比べてスプレッドが広いという特徴もあります。
SNSでのFX勝ち自慢(からの口座誘導)がほぼ海外FXである理由
Twitterやっていますか?
Twitter上でFXの情報を集めていると、ときどき売買利益を載せて、大勝ち自慢をしているアカウントに遭遇しませんか?
そういうアカウントを見ると、だいたいが誰だおまえ的な謎の人物(でもプロフィールはちょっと立派)で、若くて綺麗な女性を思わせることも多いです。
でも、こういった大勝ちツイートって、ほとんど100%がMT4なんですよ。しかもスマホ版のスクショです。GMOクリック証券やDMMFXで勝ち自慢している人、見た事あります?
これにはもちろん理由があって、それは派手な成績で人を集めて、EA(MT4の自動売買)を配布したり、FX講座をやったりして、そこからのリターンを得る商売を目的としているからです。
特にEAを配る場合が顕著で、そのEAを動かすためには、その人物が指定する海外FX口座を開く必要があり(上記のXMが多いです)、その海外口座でトレードをすることで発生する手数料の一部が、その人物に入るスキームになっています。
このシステムのことをIBというのですが、今の法律では国内業者のIBはできないんですね。なので、IBができる海外業者にせっせと送客するわけです。
大勝ちをしたトレード履歴なんて、少し画像ソフトがいじれれば誰でも作れますし、海外業者の代理店が、販促のためにそういうねつ造画像をいくらでも作ってくれると聞いたことがあります。
MT4大勝ち自慢が全てねつ造とはいいませんが、少なくとも疑いの目で見るべきです。逆に国内業者でしっかり売買履歴を出している人は、少なくともIBというスキームは使えませんから、この時点で少しちゃんとしている可能性が高いです。
国内FXと比べると海外FXはほとんどデメリットのみ
国内FX(個人口座) | 海外FX | |
スプレッド | ○ 日本の国内FX会社のスプレッドはおそらく世界一狭い | × 国内口座に比べて広いことが多い |
レバレッジ | × 最大25倍 | ○ 500~1000倍 |
ツールの種類 | ○ FX会社開発ツール、MT4、MT5などが使える | × ほぼMT4のみ |
初回キャンペーン | △ 口座開設キャンペーンあり。ただし達成条件がやや厳しく、もらえるまでのタイムラグもあり | ○ 入金後にすぐもらえることも多い |
税金 | ○ 申告分離課税でどれだけ稼いでも20%。3年の損益通算ができる。 | × 累進課税で稼ぐほど上がる。また、本業と合算されるため、高所得者はさらに税金が高くなる。損益通算できない。 |
ゼロカット | △ なし。ただし、強制ロスカットにならないようにリスク管理ができないと、そもそもFXでは成功できない | ○ 入金額以上は絶対に負けない仕組み。ギャンブルとして考えるのなら優秀だが… |
あらためて比較してみても、海外FXには高いレバレッジをかけられる部分のみが、メリットであるという結論は変わりません。他はデメリットばかりです。
入金ボーナスのような初回キャンペーンは、たしかに利用すればお得なのかもしれませんが、1回しかもらえない継続性、再現性のないものです。投資の本質にはなんの関係もないので、その口座を使う主要因にはなり得ません。
唯一のメリットであるハイレバレッジ、ちゃんと理解してます?
というわけで、海外FXのメリットは、高いレバレッジがかけられる点です。唯一にして明確なメリットであることは間違いありません。
FXがレバレッジをかけられることに対して、危険という印象をお持ちの方も多いですが、これは完全に間違っています。レバレッジをかけることでたくさんポジションを持って良い、だけであり、持たなくてはいけない、高いレバレッジをかけて取引をしなければいけないわけではないからです。
ハイレバレッジは、トレードや資金管理の自由度が高いことであり、明確なメリットであるといえます。
ただ、レバレッジ自体を勘違いしている人は多いですね。
レバレッジをかけてトレードをする効果は、同じ資金でもたくさんのポジションを持てる、ただこれだけです。トレードの勝率が上がったり、利益の値幅がたくさん取れるようになりません。つまり、トレードが有利になったり、トレードが上達するわけでは全くありません。
なので、上手な人、自分なりの勝ちパターンを持っている人がレバレッジをたくさんかけられれば、それだけお金が増えるスピードは上がります(かけすぎると、確率論的には破産確率が上がるので、限度はあります)。
逆に下手な人、勝ちパターンがない人がレバレッジをたくさんかけると、それだけお金が減るスピードが速くなり、破産する確率も上昇します。勝てない人はハイレバにしても勝てないのです。当たり前ですよね。
なのでハイレバレッジは、今、FXで結果が出ていないことの解決にはなりません。あくまでレバレッジは資金管理の自由度が上がる仕組みに過ぎないのです。
同じ結論ですが、ノックアウトオプションで全く問題なし
というわけで、海外FXのメリットはハイレバレッジのみ。それ以外は、どう考えても国内FXの方が優れています。できることなら、会社を作って法人でトレードをするのがベスト。国内法人口座なら、50~100倍程度のレバレッジがかけられます。
そして、去年に書いた記事と同じ結論になりますが、FXでハイレバレッジでトレードをしたいのなら、IG証券、FOREX.comのノックアウトオプションの方が良いです。
海外FXよりスプレッドが狭く、税制は国内FX同様です。それでいて、ポジション保有時間によっては、実質的に数百倍のレバレッジがかけられます。詳細は以下の記事にて。
マジで海外FXに意味はありません。コツコツ増やすなら国内FX。大きく張りたいならノックアウトオプションです。
SNS上に散見される、海外FXのインチキPRには騙されないでくださいね。