ゲストトレーダーの手法攻略記事

ノックアウトオプションと相性が良いトレード手法の条件を考えてみた(鹿内武蔵)

ノックアウトオプションの口座開設

みなさん、はじめまして。FXライターの鹿内武蔵です。あるルートからご紹介いただき、ノックアウトオプション研究所さんでも、不定期で記事を書かせていただくことになりました。長くFX雑誌に関わり、自分でもトレードをしている立場から、ノックアウトオプションの良いところ、賢い使い方を見つけていきたいと思います。

ノックアウトオプションの特性をまず理解しよう

ノックアウトオプションがどういう取引なのかは、まさにノックアウトオプション研究所さんにいくつか良い記事がありますので、まずはそのあたりをサラリと読んでください。

『ノックアウトオプション(IG証券)の評判・スプレッド・税金・取引手法・実質レバレッジ』で、まずは全体の流れが見えます。ちょっと長いですが。

あとは、『検索 スキャル スキャル?デイトレ?ノックアウトオプションで有効な手法とは』と、『ノックアウトオプションの指値注文と逆指値注文をちゃんと理解できる記事』にも、重要なことが書かれていました。

これらの記事を読んでいただいた上で、ノックアウトオプションの特性をまとめると以下になります。

  1. FXでいうところのハイレバレッジ取引ができる
  2. 成行でしかエントリーができない
  3. 利食いと損切りは設定ができる
  4. スプレッドがFXよりけっこう広い

こんなところだと思います。これらを踏まえた、ノックアウトオプション向きの記事とは?

1ポジションで広い値幅を狙うOCO放置デイトレが理想!

結論からいいまして、この章の見出し通り、以下のような条件を満たす手法が良いのでは。

  1. 最大ポジションは1
  2. それなりに広い値幅を狙う
  3. 定時エントリー
  4. 利食いと損切りはエントリーと同時にOCOで入れる

1つずつ見ていきましょう。

最大ポジションは1

ノックアウトオプション最大のメリットは、資金効率がとてつもなく良いこと。ひらたくいうと、少ない資金で大きなロットの取引ができます。ですので、上手な人は少ない資金からでもあっという間にお金を増やします(同時に下手な人はすぐにお金がなくなります)。

でも、少ない資金でロットを張れる状態で、大量のポジションを持ったらどうなるか。うまくいけばいいですが、間違えた場合は心停止が待っています。勝っても負けても、おそらくこれくらいのロットなら口座は維持できるだろう程度のサイズで、1つのポジションを運用していくことがもっとも資金効率が良いと私は考えます。

それなりに広い値幅を狙う

自動売買の世界には、スプレッド耐性という用語があります。スプレッド耐性が高いEA(自動売買のプログラム)ほど、スプレッドが広くても利益が出せるというもの。逆に低いと、スプレッドの影響を強く受け、スプレッドが広い通貨ペアや口座だと、良いEAであってもマイナス収支に転落します。

スプレッド耐性を高める要因は、利食い幅が広いことです。スプレッドはどんな手法でも同じですが、利食い幅は手法それぞれ。これが広いほど、利益に対してコスト(スプレッド)の割合が低く、狭いほどコストの割合が高くなります。利食い幅1000pipsの手法なら、スプレッドが1pipから5pipsに上がっても影響は限定的ですが、利食い幅5pipsの手法ならおそらくマイナスに転じます。

なぜここでEAの世界の指標であるスプレッド耐性の話をするかというと、ノックアウトオプションは一般的な国内口座のFXより少しスプレッドが広いからです。

ノックアウトオプションとFXのスプレッド比較

IG証券 FOREX.com 一般的なFX会社
ドル円 0.6pips 0.9pips 0.2pips
ポンド円 2.0pips 2.5pips 1.5pips

こんな感じで、単純なスプレッドの比較ではノックアウトオプションは不利です。だからこそ、ある程度スプレッド耐性を意識して、利食い幅が広い手法を選んだ方が不利が少ないです。

定時エントリー

ノックアウトオプションは新規エントリーは成り行きのみ。ということは、とある価格、あるいは移動平均線がクロスするのような、価格やテクニカルの状態をエントリー条件にする場合、ずっとチャートを見ているか、アラート通知をしないとそのタイミングでエントリーできません。

ただ、毎日同じ時間にエントリーするというルールがあるなら、新規が成行のみという点はほとんどデメリットになりません。売買すら自動化するのでなければ、成行オンリーのエントリーでも手法の安定稼働はできます。もちろん、エントリーするべき時間に、パソコンやスマホを確実に操作できる時間は必要ですが。

利食いと損切りをエントリー時にOCOで入れる

ノックアウトオプションの場合、最初から最終損切りが入っていますし、それより手前に指値や逆指値を設置できます。これは、FXでいうところのOCO注文を入れるのと同じですね。すでに持っているポジションに対して、勝つ場合と負ける場合の出口を事前に決めてしまえます。

こういった操作を、ポジションを持った直後に注文追加しても良いですが、それすら面倒だと感じるのなら、ポジション保有時に入れてしまえば良いでしょう。IG証券、FOREX.comともに成り行き+決済価格指定ができることは確認しています。

ただし、2020年4月現在、IG証券でOCO決済をすると、ノックアウトプレミアムが発生するみたいです。詳しくは下の高山さんの記事に詳しいです。

ノックアウトプレミアム
【続ノックアウト比較】スキャルはIG証券、指値決済はFOREX.comの理由スキャルピングとFX以外のノックアウトオプションならIG証券、普通のFX、1000通貨取引はFOREX.comが良いです。その理由を解説した記事です。...

木里ゆうさんがやっているようなシストレが良いのでは

ここまであげた条件を満たすやり方はないかなと考えると、ひとつ思いついたのが木里ゆうさんがやっているようなシストレ手法です。

ここでいうシストレとは、必ずしも自動売買とイコールではなく、毎日同じルールで淡々とシステマチックに取引を繰り返すこと。手動であっても、相場の上げ下げを読まずにルール通りにトレードを繰り返すなら、それはシストレだと私は解釈しています。

木里さんのトレード手法は、こちらで週1で更新されています。2020年3月の時点では、ドル円とポンド円の手法をやられているようですが、残念ながら売買ルールは完全公開されていません。ですけど、記事に書いてある画像などからある程度雰囲気は分かります。また、僕の個人ブログでも書いているように、この手法のEAプロトタイプもお借りしていて、なんとなくやっていることは分かっています。

ですので、木里ゆうさん的なシストレを、ノックアウトオプションで動かしたらどうなるかという実験を、本当にやってみたのが下の記事です。

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この記事の要点まとめ

・ノックアウトオプションと相性が良いと思われる手法は、最大ポジションは1、それなりに広い値幅を狙う、定時エントリー、利食いと損切りはエントリーと同時にOCOで入れる手法
・今のところ、木里ゆうさんのようなシストレ手法が相性が良い気がしますので、実際の口座で実践してみます

ABOUT ME
鹿内武蔵
FX雑誌『外国為替』編集長。『FX攻略.com』の元副編集長。FX・投資ライターとしても活動中。株式会社tcl代表取締役。FXの知識を活かして、ノックアウトオプション研究所でも執筆させていただくことになりました。
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